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1. 紙の種類

紙は、表面の加工によって大別すると塗工紙と非塗工紙に分けられます。塗工紙は、白色度や手触り、質感を高めるために白土などのコーティングがされた用紙の総称です。コーティングの量が少ない微塗工紙に分類される紙もあります。非塗工紙は、更紙やクラフト紙などコーティングされていない用紙です。

表面が平滑で色調が正確に再現しやすい塗工紙、自然な手触りや落ち着いた質感の非塗工紙など、特徴と用途に合わせて紙の種類や色が選択されています。

2. 紙の目

紙は原料のパルプをすく工程で繊維の流れができ、その方向を「紙の目」と呼んでいます。紙の目は切断方向によって「タテ目（T目）」、「ヨコ目（Y目）」があります。

紙の目を見分ける例として、新聞紙などを手でゆっくり割いてみます。タテとヨコで試してみるとどうしてもギザギザになる方向とスムーズに破れる方向があります。スムーズに破れる向きが繊維の方向になります。新聞紙の場合、見開いた状態（折り目が真ん中に縦にある状態）ではタテ方向の方がスムーズに破れると思います。

紙の目によって、湿度の変化による伸縮（ヨコ目の方が伸縮する）や折り目の付き方に違いが出るため、パンフレットの折り目や冊子のノドを紙の目に合わせるなど使い分けが必要になります。

3. 紙の厚さ

紙の厚さは、その紙の原紙1連（1000枚）あたりの重さ「斤量（連量）」で表されます。例えば「四六判 90kg」は、四六判の原紙1000枚で90kgの重さの紙ということになります。斤量は原紙のサイズによって異なります。

また、斤量では原紙によって重さが変わるため、平米あたりの紙の重さ（g/m²）の「坪量（米坪（べいつぼ））」で表されることもあります。

同じ厚みでも紙質によって重さは異なりますが、重い紙は厚く、軽い紙は薄くなります。

4. 紙のサイズ

お家のプリンタでも一般的な「A4」とか「B5」といったサイズはJIS規格（日本工業規格）に沿った紙の大きさの単位になります。これらは原紙と呼ばれるもっと大きな紙から断裁されています。原紙は、咬えしろなど印刷できない部分のために仕上がりよりひとまわり大きい寸法になっています。

A列本判の原紙からはA1サイズが1枚取れます。A1の半分がA2、その半分がA3、と半分の大きさに分割していくことで無駄なく裁断できるようになっています。A判・B判は縦横の寸法の比が1:√2、半分のサイズに断裁を繰り返しても縦横比が変わりません。A判に対してB判は1.5倍の大きさ（面積）になっています。