インストゥルメントとしてドラムセットを作るには「マップドインストゥルメント」を作成する。スコアでドラム譜を表示させるにはスコアスタイルで「マップドスタイル」を割り当てる。
マップドインストゥルメントを作成する
GM準拠の音源では、チャンネル10には最初ドラムセットが割り当てられている。ドラムセットは普通の音源と違って、太鼓ごとの違った音色を音名に割り当てている。ティンパニだけ、とか1つの音色で済むパーカッションはマップドインストゥルメントを作る必要はないが、ドラムスをひとまとめにして扱うにはマップドインストゥルメントを作成する必要がある。最初はチャンネル10を自分なりにカスタマイズするところから始めると分かりやすい。
1. マップドインストゥルメントをエンバイロメントに追加する
エンバイロメントウィンドウを開いて、MIDIインストゥルメントを表示させる。セットアップが済んでいれば、エンバイロメントにはインストゥルメント(マルチインストゥルメント)が表示されているはず。メニューから「 新規 › マップドインストゥルメント」で新しいマップドインストゥルメントを作る。
マップドインストゥルメントはMIDIポートの設定と、必要であれば分かりやすい名前への変更をしておく。
2. マップドインストゥルメントを編集
マップドインストゥルメントを作ると画像のようなマップドインストゥルメントウィンドウが開く。ウィンドウが開かない時はエンバイロメント上のマップドインストゥルメントをダブルクリックする。メニューの「初期化」は変更内容を初期化する。
- Input Name
- 音色名。音源に用意されている音色に自分で名前を付けられるようになっている。
- Output Note
- デフォルトでは左端にある鍵盤に則した音名が付いているが、リファレンスによると同じ音名のものを他に割り当てて速いパッセージが可能になると書いている。ドラムロールなどで同じ音色を複数割り当てる、などといった具合。
- Velocity
- マップドインストゥルメントでは、音色別に音の強さを予め設定する事ができる。数値をドラッグして調節する。
- Cha
- デフォルトでは「Bass」。ドラッグして変更する。「Bass」と「チャンネル10」以外は通常の音色(ピアノ等)を鳴らす。
- Cable
- おそらく、エンバイロメントのケーブル接続と同じだと思われる。複数の音源を使いたい場合は音色ごとに接続先を指定しないといけない。
- Head
- スコア上で符頭の指定をする。シンバルなど、デフォルトでもオタマジャクシ以外のものが数多く設定されているのが分かる。
- Rel.Pos
- 「矢印+数値」の書式は、譜面での音符の上下位置のオフセット値を表す。0.5が譜面での2度に対応する。
- Group
- スコアスタイルに使用する音色のグループを割り当てる。Groupにない音色は音は鳴りはしても楽譜に表示できない。デフォルト以外に表示させたい音色がある場合は新たなグループをマップドインストゥルメントに割り当ててからマップドスコアスタイルに適用する。
3. トラックにアサインする
マップドインストゥルメントを作成したら、アレンジウィンドウでトラックにアサインさせる。
アサインさせたら、このトラックの楽譜をドラム譜にするために「マップドスコアスタイル」の設定をする。
マップドスコアスタイルを作成する
マップドインストゥルメントを作成したら、該当するトラックにドラム譜用のスコアスタイル「マップドスコアスタイル」を割り当てる。デフォルトでは「#Drums」というマップドスコアスタイルが用意されている。
もし「#Drums」がなければ、スコアスタイルの「メニュー › 新規 › マップドスタイル」から新規でマップスコアスタイルを作成する。新規のマップスコアスタイルは「#Drums」と若干異なるが、「#Drums」からカスタマイズするのとあまり変わらない。
- 譜表
-
譜表の項目は通常のスコアスタイルとほぼ同じだが、「音部記号」の欄では「ドラム」や「記号なし」という選択ができるようになっている。「ドラム」や「記号なし」の後に続く数字は線数を表す。
ベース
ドラム.0
ドラム.5
記号なし.0
記号なし.7 - 声部
- 一段のパーカッション譜では「声部」は符尾の向きを表す。キックやスネアなどは下、その他は上向き、など。符尾は音符属性で変更可能。その他、休符や連桁などは通常のスコアスタイルと同じ。「位置」の単位はマップドインストゥルメントの「Rel.Pos」と同じ。
- 割り当て
- 譜表にする音色グループを選択する。選択肢の音色グループはマップドインストゥルメントで割り当てられたグループ。